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2008/12/17

12月の樹 ~新潟県中魚沼郡中里村・清津峡

カテゴリ:
樹のある風景

 
みなさん、こんにちは。写真家の竹内敏信です。この写真は、7年前の12月に、新潟県中魚沼郡中里村の清津峡付近の集落へと続く道で目にした風景です。
 


中里村というのは撮影当時の名で、2005年4月に中魚沼郡川西町、東頸城郡松代町・松之山町とともに十日町市と合併し、新設の十日町市になりましたので、現在は「新潟県十日町市」の清津峡ということになります。
 
前日の夜から降り始めた雪が、翌朝になってやみました。あたり一面を覆い尽くした白い雪と、雪の間から見える清津川の水面と岩礁とによる白と黒のコントラストから、この地の雪深さと凛とした静けさを感じます。
 
水分の多い雪質のため、雪が木の枝に地層のように積み重なっています。雪深いこの地に生える木は低木が多いのですが、それらの木は枝がしなやかなため、雪が積もっても簡単には折れませんが、風が吹いて枝が揺れれば、枝に積もった雪は、すぐに崩れ落ちてしまいます。ですので、こんなふうに厚く積もった光景は、タイミングがよくないと目にすることができないかもしれません。
 
このような、厳しい自然のなかに生きる木が偶然見せてくれる姿は、求めて撮る風景というよりも、出合いの瞬間を逃さずに撮る風景といえます。場所と時間と天気の重なりが生み出す、風景との出合いの瞬間を感じとることができるかが、撮影者に求められます。そのうえで、目にとまったものが自分の美意識に照らし合わせて美しいと判断したら、すかさずシャッターを切ります。
 
清津峡は、長野県・新潟県・群馬県にまたがる上信越高原国立公園内にあり、富山県黒部市の黒部峡谷、三重県多気郡大台町の大杉谷とともに日本三大渓谷のひとつに数えられています。V字型に切り立った岩肌と急流の清津川からなる清津峡は、夏から秋にかけて多くの観光客で賑わいますが、冬季は2~3メートルの積雪がある豪雪地帯のため、冬は周辺一帯が厚い雪に覆われることになります。
 
そのような場所ですので、厳しい冬の時期は、どっちを向いても雪ばかりで、絵になるような風景はないのではと思われるかもしれませんが、実は、人に厳しい季節こそ、いい風景に出合えるチャンスが多いのです。風景写真に関心のある方は、厳しい冬の時期の自然に目を向けてみてください。きっと、新たな発見があると思います。
 
清津峡は、湯沢高原スキー場や石打高原スキー場の近くでもあります。スキーに行かれる方は、スキー場の周辺や移動途中で少し寄り道をして、周囲の風景にも目を向けてみるのもいいでしょう。何度となく通っているルートであっても、心の持ちようを少し変えて見てみると、いつもとは違う風景が見えてくるはずです。ただし、人もカメラも、防寒対策はしっかりしておいてください。
 

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