2008/05/20
5月の樹 ~新潟県津南町・竜ヶ窪の新緑
- カテゴリ:
- 樹のある風景
みなさん、こんにちは。写真家の竹内敏信です。今回は、新潟県津南町(つなんまち)の竜ヶ窪(りゅうがくぼ)で撮影した新緑の風景をご紹介します。撮影したのは、今から5年ほど前になります。
撮影地の津南町は、魚沼産コシヒカリの生産が盛んな町で、自然環境に恵まれた地です。地下からの湧き水がたまってできた竜ヶ窪は、生活用水の源泉として古くから地域で大切に守られてきました。今では環境庁の「日本の名水百選」に選ばれるとともに、新潟県自然環境保全地域に指定され、自然環境保全と鳥獣保護が保たれています。
竜ヶ窪は、すぐ前に対岸が見えるほどの小さな池ですが、周囲は豊かな森で囲まれていて、静かでゆったりとした時間が流れるかのような美しい湖面が印象的です。神秘的ともいえる深々とした新緑の緑を表現しようと、空の青を入れずに湖面に映り込んだ森林を取り込んで、緑が映える構成にしました。日本の樹は、緑の色合いが一様ではないので、樹の緑だけで構成することで、緑のグラデーションのような、味わい深い色合いを感じさせることができます。
また、ワイドレンズを使って周囲の環境を含めて対象を広く取り込む撮り方もありますが、ここでは、ズームレンズ(この写真を撮った中判カメラの場合は80~160mm)を使って余分なものを画面から排することで、より広さを感じさせる写真になったと思います。タイミングよく出た霧が、さらに雰囲気を高めてくれました。
霧は、早朝などの水と外気の温度差によって生じますので、水が絡む撮影地では、早朝に訪れるようにしています。川のような流れがあるものでは、その流れを生じさせている源を求めて上流を辿るのも、いい風景と出会うためのポイントのひとつです。時間帯的には、日中よりも日の出・日の入りに近い時間帯の“風景が動く瞬間”を狙います。
行き当たりばったりでの風景との出会いを撮るのも楽しいものですが、撮る対象をしっかりと捉えて、計画的に動いて撮ることも大切です。
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