2011/12/07
東京タワーの下に広がる芝公園周辺の巨樹
- カテゴリ:
- 樹のある場所
みなさん、こんにちは。今回は、東京都港区にある芝公園とその周辺の巨樹をご紹介します。
芝公園は、文明開化に伴う明治6年(1873年)の太政官布達により、公園造成に至りました。当初は、増上寺の境内を含めた一帯が公園となっていましたが、戦後の政教分離により境内の部分が除かれ、現在では、道路で区切られた公園区画が、増上寺や芝東照宮、ホテルなどの周囲をドーナツ状に囲むような形になっています。
公園は、都営地下鉄・三田線の芝公園駅と御成門駅、都営地下鉄・都営浅草線と大江戸線の大門駅、都営地下鉄・大江戸線の赤羽橋駅の各駅、それぞれの地上出口の前に広がるように位置し、見上げると公園の西側に建つ東京タワーが木々越しに見えるという、都会のど真ん中という雰囲気の公園ですが、いくつもの巨樹を見ることができます。
南西の端、赤羽橋交差点近くの公園区画17号地には、推定樹齢300年、樹高約13m、幹周り約5.2mのクスノキがあります。園内にはクスノキが多いのですが、この巨樹は、ひときわ存在感を感じさせます。
クスノキは、以前ご紹介しました「大雄寺のクスノキ」「本郷弓町のクスノキ」に次ぐ、都内で3番の大きさになりますが、特に案内板などもないため、少々さびしい気もします。
公園の方によれば、園内の樹木は、年に4回、健康状態をチェックしているそうです。その甲斐もあってか、樹勢は良好で、つややかな黒い実をたくさんつけています。
御成門駅から日比谷通りを南に、朱色が特徴的な増上寺の三門をくぐると右手に見えるのが、米国18代大統領のグラント将軍が明治12年(1879年)の訪日時に植樹した「グラント将軍松」です。
松の名で呼ばれていますが、正確には、マツ科のヒマラヤ杉です。樹高や幹周りの記録はありませんが、樹勢も良好で、雄花もたくさん咲いています。
増上寺の三門から南側にある黒門をくぐった慈雲閣の裏には、カヤの巨樹があります。グラント将軍松の立つ参道脇とは異なり、あたりには人影もないため、ひっそりとたたずんでいるような印象を受けます。
推定樹齢は600年、樹高約25m、幹周り約4mで、港区の天然記念物指定を受けています。樹皮の一部が枯れていますが、たくさんの枝葉をつけていて、樹勢も悪くありません。他の巨樹が植樹されたものに対して、このカヤは自生木と考えられており、貴重な存在となっています。
増上寺の黒門を、さらに南に下ると大広場があり、その脇にある芝東照宮には、樹高が約21.5m、幹周りが約6.5m、根回りが約8.3mというイチョウがあります。
徳川3代将軍の家光が寛永18年(1641年)に植えたと伝えられていますので、樹齢は370年以上と考えられます。現在、東京都の天然記念物指定を受けています。
園内には、滝が流れる人工の渓谷「もみじ谷」のほか、古墳や跡地、記念碑などの見どころも多く、散策にはもってこいのスポットです。 (文と写真:杉山忠義)
- Trackback URL:
-
※トラックバックは承認制です。 - トラックバック
-




