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2011/08/05

ラッパ状に丸まった形状の葉を付ける、宇津貫熊野神社のラッパイチョウ

カテゴリ:
樹のある場所

 
みなさん、こんにちは。今回は、東京都八王子市にある宇津貫熊野(うつぬきくまの)神社のラッパイチョウをご紹介します。
 
ラッパイチョウは、一般的な扇状の葉に交じって、ラッパ状に丸まった形状の葉を付ける、イチョウ(銀杏)の変異種です。
 



神社は、JR横浜線・八王子みなみ野駅から徒歩15分。このあたりは「みなみ野シティ(八王子ニュータウン)」として整備されました。1997年に街開きが行われ、同駅が開業し、住民の入居が始まった、新しい街です。
 
 

目指すラッパイチョウは、斜面に建つ神社の下側にある鳥居から、本殿・拝殿のある丘の上に続く階段脇にあります。樹高は約25m、幹周りは約2mという大きさ。樹齢ははっきりしていませんが、昭和天皇御成婚の記念樹であることから考えると、100年近いことになります。ですが、ラッパ状の葉が確認されたのは、2003年のことでした。
 
 


もっとも、葉のすべてがラッパ状というわけではなく、ごく一部のみです。木が斜面に立っていることもあり、枝葉を間近で確認するのは容易ではなく、見つけるのに少々時間が掛かりましたが、ありました。枝葉にも、落ち葉のなかにも…。実際に目して、そのユーモラスな形に、思わず笑みがこぼれてきそうです。
 
 

ラッパイチョウの報告例は、全国的にも珍しく、兵庫県・福岡県・佐賀県・熊本県・大分県などで20件ほどしか確認されていません。関東では、ラッパイチョウの木は、ここを含めて3本だけです。貴重な存在ということで、最近開校した地元の中学校は、校章のデザインにラッパイチョウを用いています。
 
葉がラッパ状になった原因は、はっきりとはわかっていません。イチョウは、化石が見つかることもある「生きた化石」と呼ばれる植物ですので、その長い歩みのなかで、何らかの原因によって突然変異を起こしたのではないかと考えられています。
 
イチョウは、その黄葉の美しさに加え、病気や害虫に強く、やせた土地でも育つ生命力から、都市部の街路樹としてポピュラーな存在となっています。もしかすると、身近なイチョウを観察してみたら、ラッパ状の葉を見つけることができるかもしれません。 (文と写真:杉山忠義)
 

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