2010/05/10
田園調布の街並みで目にした樹齢300年のクロマツ
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みなさん、こんにちは。今回は、東京都大田区田園調布に立つ「秋葉のクロマツ(黒松)」をご紹介します。
「田園調布」の街は、20世紀初頭につくられました。都市計画の指揮を執ったのは、「日本の近代資本主義の父」といわれた明治期の実業家・渋沢栄一。海外に行く機会の多かった氏は、イギリス人都市計画家エベネザー・ハワードが提唱した「田園都市計画」に影響を受け、当時の日本にはまだなかった郊外型の住宅街を、この地に計画しました。
田園調布の駅を降りると、国土交通省選定の「都市景観100選」に選ばれている見事な放射同心円状の街並みと、イチョウ並木が迎えてくれます。秋になったら、また違う装いを見せてくれるのだろうと想像しながら、目的地までの道のりを歩きました。
「秋葉のクロマツ」までは、駅の東側から15分ほど。閑静な住宅街を、右へ左へと曲がりながら進みます。道が駅を起点に放射状および同心円状に走っているため、長く真っ直ぐな道がありません。途中は犬を散歩させている方などとすれ違うことも多く、「静か」というよりも「のどか」な印象を受けます。
クロマツは、高さ約17m、幹回り約4mの堂々たる姿ですが、住宅街の中に立っていることもあって、少々窮屈な印象もあります。ただ、周辺にはこのクロマツ以外にも松の木を目にしますので、松にとっては悪くない環境なのかもしれません。
「秋葉のクロマツ」という名の由来は、樹の根元に秋葉神社の祠(ほこら)が祀(まつ)られていることによります。樹齢は約300年。今の田園都市の街並みができる以前から、そばを流れる多摩川とともに、ずっとこの地で生きてきたので、その生命力にあやかり、ご神木として祀られたのでしょう。
樹が生えている場所(写真の祠の後ろ側)は私有地のため入れませんが、樹のそばには行くことできます(ご覧になられる場合は、個人宅の敷地内には入らないようご注意ください)。近づいてみると、亀甲模様のようなクロマツの樹皮の大きさとゴツさ、その迫力にびっくりです。
樹は、東京都の天然記念物に指定され、「都内三大巨松」のひとつと称されていますが(ほかのふたつは、江戸川区「善養寺の影向(ようごう)のマツ」と調布市「虎狛神社のクロマツ」)、樹皮の見事さでは「秋葉のクロマツ」が一番でしょう。 (文と写真:杉山忠義)
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