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2009/06/24

ルーマニア、ザラウ郊外にて

カテゴリ:
樹のある風景

 
みなさん、こんにちは。写真家の竹内敏信です。今回は、ルーマニアのザラウ郊外で出合ったブナの森です。
 


訪れたのは13年ほど前。その頃は、ブルガリア、ハンガリー、スロバキア、ポーランドなどの東欧諸国の風景を求めて、海外ロケを精力的にこなしていました。今から振り返ると、その当時に日本から風景写真の撮影で東欧諸国を回っていたのは、珍しいケースだったかもしれません。ルーマニアは3回訪れましたが、この写真は、2回目のロケで撮影したものです。撮影地のザラウは、ルーマニア北西部にあるサラージュ県の県都で、街並みは、山脈に挟まれた素朴な田舎町という印象でした。
 
地元の人たちは、日本という見知らぬ遠い国から訪れたやって来た私を大いに歓迎してくれ、どこでも好きなところを自由に撮ってくれて構わないと、どこへ行っても“顔パス”状態。日頃は風景写真を中心に撮影していますが、このときばかりは、現地の人たちの人懐っこい笑顔に魅せられて、街の中もあちこちめぐりました。ときに、小学校の先生方が子供たちを見て行ってくれと、教室に招き入れてくれて、生き生きとした表情で授業を受ける子供たちを撮ったときのことを、今でもありありと思い出します。
 
そんな、こちらが癒されるかのような地元の雰囲気もあって、滞在中は、次第に、風景写真を撮るよりも、現地の人たちの暮らしぶりを収めるのがメインになってしまったかのような思いあるルーマニア・ロケでした。この写真は、そんななかでのひとコマです。
 
細くてひょろりしたブナの森一面に、白い花を咲かせた下草が生い茂っていたのが印象的です(残念ながら、何という花だったのかは覚えていませんが)。地元の人は足を踏み入れないのか、あたり一帯、人影もなければ、木の切り株も皆無で、原生林ではないのに手つかずの森という雰囲気でした。
 
私が訪れた当時は、風景写真を撮るという楽しみは一般的ではなかったのか、ここザラウに限らず、自分以外にカメラを手に回っている人に出会うことはありませんでした。日本では、「こんなところに…」というような奥深い山の中でもアマチュアカメラマンの姿を見掛けますし、海外でもカメラ片手で回っている人を目にすることは少なくありませんが、当時のルーマニアでは見掛けることはなかったように思います。
 
私は、撮影の際は、旅行者と同じように、その土地の食材を積極的に味わうようにしていますが、同時に、訪れた街のカメラ店に立ち寄り、その国や地域に流通しているカメラを集めるのを趣味にしています。ですが、これまでルーマニアを訪れた限りでは、カメラ店を見つけることができませんでした。今ではどうなのでしょう? 気になるところです。
 

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